手編みのいいセーターが着たい。
できるだけシンプルで、気の利いたシルエットのものがいい。
つい着たくなるきれいな色で、そでも丈も、自分にぴったりのサイズ。
着ていくうちに、どんどん自分になじんでいき、
着やすくなっていくようなセーター。
そんな「あったらいいな」を形にしようとつくったのが、
この「Me」というセーターです。
お好きな色の毛糸をおえらびいただき、サイズのご希望をうかがって、
編み手さんが一から編み上げます。自分のためだけのセーターです。
すそに小さく、イニシャルも入れられます。
どうか、ずっと着たくなる自分だけの一着を、お手元に。
「Me」を編ませていただくために、
3つ、お伺いをさせていただくことがあります。
お手間をおかけいたしますが、少々お付き合いいただけますと幸いです。
さぁ、はじめましょう。
「Me」は、ぜんぶで11色の色をご用意しています。
どの色も、それぞれにきれいです。
着ているだけで気持ちが明るくなりそうな色、
この色が好きでつい手にとってしまうという色、
お手持ちの服にあいそうな色、
いつか着てみたいなと思っていた色。
お好きな色を、ぜひ見つけていただけますように。
生成りは、羊そのままの色です。染色はしておらず、羊の毛の汚れを落とし、きれいに洗浄して仕上げました。羊からそのままやってきた色だからか、生成りは、やさしく自然な雰囲気です。着るとふわっと明るく見えるため、つい暗い色を選びがちになる寒い季節に、生成りのセーターは重宝します。
麦畑のようでもあり、小動物の冬毛のような色でもある、オートミール。素朴で自然な色あいで、肩肘はらずにリラックスして着ることができる色です。ボトムスやアウターの色を選ばず、コーディネートしやすい色でもあります。着ていると、あたたかい毛にくるまっているような気分になります。
手編みのセーターではあまり見ない、混ざりけのない単色のグレーです。どこか都会的な雰囲気のある色で、手編みの朴訥(ぼくとつ)とした質感のある編み地と、このクールな色合いのグレーが組み合わさると、なんとも魅力的です。やわらかくなり過ぎず、かっこよく手編みのニットを着たい方には、とくにおすすめです。
チャコールグレーは、羊毛を糸にする前に、綿の状態で染める「トップ染め」という手法で染めた、霜降りの糸です。複数の色が絡まった糸なので、単色にはない豊かな表情を見せてくれます。決して派手ではないですが、落ち着いていて、穏やかで、着る人にすっと馴染んでいきます。
ネイビーは、フィッシャーマンズセーターの王道の色です。一口にネイビーと言っても色に幅がありますが、気仙沼ニッティングのネイビーは、にごりがなく、かなり黒が深く入った、奥行きのある色です。「Me」をビジネスカジュアルでも着たい方には、このネイビーはおすすめです。品のいい雰囲気です。
気仙沼の、春の海をモチーフに作った色です。春を迎え、だんだんとあたたかくなると、気仙沼の海からはモヤが立ち、空と海全体が、かすみのかかったような色になります。その色を毛糸に染めたのが、この「春の海」。冬の長い東北で迎える春は、うれしさもひとしお。そんなうれしさまで染みているような、静かだけれど明るい色です。
気仙沼の、冬の海をモチーフに作った色です。海と山が近い気仙沼では、たくさんの養分が注ぐのか、海が生命力にあふれた緑がかった青色をしています。とくに冬になると、その色が濃く澄んで、美しい。その色を毛糸に染めたのが、この「冬の海」。ブルー系なのですが、寒々しさがなく、不思議な豊かさのある色です。
モードな雰囲気のある、あざやかなロイヤルブルー。海の青というよりは、ときどき見られる空の青、に近いかもしれません。大雨のふった翌日、ちりが落ちて空気がすっかり澄んでいる日、日が暮れて、空が上の方から青くなり、一つ二つと星が見え始めた時分の、空の青。清々しい色です。
あまり見たことがない「みどり」かもしれません。まず、はっとするほど発色が美しい。そして、青々とした透明感のあるみどりです。夏の朝、霧のかかった草原の、つゆにぬれた下草のようなみどり、とでも言いましょうか。とてもきれいで、かっこいい色です。黒や紺色などにあわせると、よく映えます。
春の野に咲くタンポポや、満開のミモザを思わせる、あざやかな黄色です。クリーム色や、黄土色、山吹色などに寄ることがない、まっすぐな、純度の高い黄色です。あざやかではありますが、にごり気がないからか、着ると意外と派手ではなく、品がよいのです。「こんな色も、似合うんだ!」と発見してもらえたら、うれしいです。
あるようでない、混じりけのないまっすぐな赤。冬場、黒いコートからちらっとこの赤がのぞいたりすると、とってもかっこいい。いさぎよいストレートな赤は、着るだけで元気が出るような色でもあります。手編みの赤いセーターというと、古典的でもありますが、この色はどこかロックです。